起業までに必要なこととは?
近い将来、自分で独立したい、新しい事業を始めたいと考えている人の多くは、誰しも初めてのことなので、何から準備していいかわからない、何をいつまでに揃えないといけないのかわからない、といった悩みを持っているものです。
ここでは、起業するまでに最低限必要なことをおおまかに説明します。
1年前~半年前までの準備
起業の1年前には構想を決める
まず、事業の概要、コンセプトなど、どういうビジネスでどう儲けていくかのストーリーを決めます。
ここでは、まだ構想段階なので、ざっくりとした内容でもいいかと思います。
ただし、事業開始に必要な資格や、許認可などは、すぐに取得できないため、この段階で揃えておく必要があります。
このステップはだいたい、起業の1年前くらいまでに完了させます。
約半年前までに具体的な事業計画書を作る
次のステップとしては、その構想に対し、具体的な事業計画書という形まで落とし込みます。
この作業は、先ほどとは逆に、ざっくりとした内容ではダメで、緻密な計画に練っていく必要があります。
この時点で、起業者が一人でなく、複数で協力していく形であれば、メンバー間で十分に意思疎通を図り、共通認識の上で進める必要があります。
この作業を、起業する代表者が独断で決めてしまうと、後々もめることになります。
また、たとえ起業が一人であっても、計画は緻密さが求められますので、第三者の人にチェックしてもらうことが必要になります。
借入の準備や助成金の検討なども、この段階で進めます。
起業準備の中で、最も時間がかかり、最も慎重に進めるべきプロセスといえます。
およそ半年前くらいまでに行っておきましょう。
ここで方向性を誤ると、ビジネスは絶対にうまく行かないので、客観性と緻密さを持った計画にすることに重点を置いてください。
3か月前~事業開始までの準備
約3か月前をめどに、事業開始までに環境を整備する
次に、事業計画書ができあがれば、それに基づいて、事業開始までの環境を整備します。
およそ3か月前くらいをめどにすすめます。
例えば、何か設備を必要であれば購入する必要がありますし、店舗であれば、テナントなどの場所を決めたりしなければなりません。
ただし、ここでは、事業計画書に決めた通りに限りなく近い内容で動いてください。
どうしても、予算がオーバーしたり、場所がコンセプトと違ったりと、妥協を余儀なくされる可能性がありますが、ここで計画とあまり乖離してしまうと、これもビジネスがうまく行かない原因になります。
したがって、環境整備は、事業計画書通りに進めましょう。
届出と最終準備
最後に届け出と最終準備です。
設備搬入や備品の購入、事業用口座の準備や印鑑登録、そして、各種届出書の提出です。
主に、税務署関係の申請が多く、あとは市町村等に事業開始等申告書などになります。
許認可が必要な事業の場合は、事業に応じて各官庁管轄の役所への提出が必要になります。
これらがすべて完了すると、いよいよ事業を開始することができます。
抜けのない手続きをすすめるために、事前の調査をしっかり行い、時間には十分に余裕を持って進めるようにしてください。