サラリーマンとして雇用保険に加入していた人が仕事を辞めた場合、支払われるのが雇用保険、いわゆる失業保険とよばれているものです。
これは失業している間の生活の安定のために支払われるものです。
支払われる額は在職中の給料の額や、雇用期間、年齢、等によって変わってきます。
また倒産や契約満了などやむを得ない事情で退職した場合は、早期に保険が出ますが、自己都合で辞めた場合には3か月間の給付制限があったりします。
では、起業独立するために会社を辞めた場合は雇用保険が支給されるのでしょうか?
実はこれは支給されないのです。
雇用保険は会社を辞めた人が自動的にもらえるものではなく、次の勤務先を探す人が対象になります。
だから退職した時点で起業独立以外の道はまったく考えていない人は対象にならないのです。
但し、会社を辞めた後、別の勤務先を探すのと並行して、起業独立も模索するという場合は支給の対象となるようです。
何だか玉虫色のような感じがしますが、今の社会は働き方が多様化しているのに、雇用保険のシステムがまだそうした現状に追いついていない印象を持ちます。
起業や独立開業、再就職といった2極化で割り切れないケースは今後さらに増えてくると思われます。
いずれにしても、起業や独立開業と雇用保険の支給の関係については理解しておきましょう。
そうしないと退職後は雇用保険をもらいながら、起業の準備をしようと思っていて、保険が出ないとなれば、生活上、大きなダメージを受けるかもしれません。