ニュースなどを見ていると、誰もが知っている大きな会社でも倒産したり、人員整理をしたりすることがあるのがわかります。
大企業でもそうなのですから、中小零細企業はそんなの日常茶飯事です。
起業したら必死に頑張らないと、たちまち倒産、廃業に追い込まれると言われます。
これは数値的なデータから見ると事実であり、起業しても5年持ちこたえる人は2割もいないのです。
だから、スタート時には、がむしゃらに突っ走らないといけないと言われます。
こうした、がむしゃら起業は間違いではなく、まったくその通りで、生き残るために全力投球をしないといけないものです。
しかし、いついかなる場合でもがむしゃらにやれば良いというのは間違いです。
起業するということは、自分が経営者になるわけですから、すべての責任を負うことになります。
ですから、がむしゃらさの中にも冷静な経営者としての判断を忘れてはいけません。
よく見られるケースとしては、経営が成り立たず、もうどうしようもないのに必死になって最後まであがき続けるというパターンです。
ネバーギブアップ精神は良いのですが、これをすることで、借金がかさんだりして再起不能になってしまうこともあります。
冷静な判断力を持っている経営者なら、そうなる前に撤退を決めるべきです。
これは完全な敗北ではなく、次につなげるための戦略的撤退です。
古今の名将はこうした戦略的撤退を躊躇なく行っているものです。
ボロボロになるまで頑張るのが美学だと思っているなら、経営者としては失格です。
次の戦略を常に考え続けるのが本物の経営者なのです。