起業した人が最初は上手くいっているように見えても、次第に状況が悪化していき、最後には潰れてしまうというケースをよく見ます。
そうなった原因は、個々のケースでいろいろ違いますが、その原因の一つに依存の問題があります。
ビジネスにおいて何かに依存していると、その依存しているものがダメになった場合、即座に脆さを露呈します。
依存度が強い場合はビジネス存続の成否を決定してしまうのです。
大手の会社が倒産した場合、子会社や下請け会社が次々に連鎖倒産してしまうことがありますが、まさにこの依存の末路を示していると言えます。
実際、取引先が少なければ少ないほど、その取引先への依存度が大きくなります。
例えば取引先が1社なら依存度は100%、2社なら依存度は50%、10社なら10%ということになります。
1社しか取引先が無い場合、そこがダメになったらビジネスも終わりますが、10社のうちの1社がダメになった場合だと、十分持ちこたえることが出来るでしょう。
つまり、依存度を下げることが、連鎖倒産などのリスクを下げることになるのです。
取引先が少ないほうがやり取りも少なくなり、楽になるわけですが、依存度が高まることで、ビジネス継続の不安定さが増すことは意識しておいたほうが良いでしょう。
取引先以外にも、依存の問題はいろいろあります。
例えば、ネットワーク回線などで一つの回線に依存している場合、その回線にトラブルが生じたらビジネス的にはお手上げです。
もし、複数の回線があれば、ダメージはあってもビジネスは続けられます。
ビジネスの場合、いろんな人やモノに依存することでビジネスシステムが成り立っていたりしますが、過度に依存しないようにシステムを複数化することは常に考えておいたほうが良いと思います。