BtoB・BtoCに関わらず、あらゆるビジネスにおいて「集客」は避けられない活動です。とくに起業を始めたばかりの方にとってはなかなか有効な集客方法が掴めず、つまずきやすいポイントになりやすいでしょう。この記事ではそのような個人事業主の方のために、最初におさえておきたいスタンダードな集客方法を5つご紹介します。とくに集客方法の基本をきちんと知りたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
ホームページへの集客方法3選
現在ではビジネスを行ううえでホームページを作ることが前提となっており、ホームページを作成すれば24時間休むことなく事業の広告塔として機能してくれます。ただ存在しているだけのホームページでは意味がありませんので、インターネットユーザーを呼び込むための施策を展開し、集客につなげることが重要です。代表的なホームページへの集客方法を3つご紹介します。
検索エンジンからの集客(自然検索)
まずご紹介するのは、Googleをはじめとする検索エンジンからの流入を増加させる方法です。インターネットユーザーはそれぞれ知りたい情報を検索エンジンから探しますが、このインターネットユーザーの行動は「自然検索」と呼ばれています。検索エンジンからの集客を増やす方法は自然検索の表示順位を上げるSEO対策や、サイト内のコンテンツを充実させるコンテンツマーケティングが一般的です。上手く対策を行えばユーザーの能動的な検索により多くの集客が期待できます。一方で、大きな効果を得るためにはノウハウや知識が必要になる点はデメリットかもしれません。この手法について無料・有料でできる実践方法をご紹介します。
無料の方法
SEO対策はサイトの編集さえできれば実践自体は決して難しい作業ではありません。インターネットで検索すれば「ユーザーが検索しそうなキーワードを盛り込む具体的な方法」や「キーワードを入れるときの効果的な位置」など、SEO対策のポイントがまとめられた情報サイトが見つかるはずです。コンテンツマーケティングについても、一般的な手法が詳しく説明されている情報サイトが簡単に見つかるでしょう。個人で実現できる集客数の増加には限界がありますが、まずはこうした無料で手に入る情報を利用して勉強してみるのがオススメです。
有料の方法
SEO対策やコンテンツマーケティングは個人でも無料で実践できる一方、結果を出すのは簡単ではありません。サイトの規模によっては作業量が個人のキャパシティを超えてしまう場合もあります。もし個人での実践が困難だと判断した場合には、ノウハウ・知見を持っている専門業者にSEO対策やコンテンツマーケティングを依頼するのが現実的です。もちろん費用はかかってしまいますが、個人で行うよりも迅速に効果が期待しやすいでしょう。
ソーシャルメディアからの集客
Facebook・twitter・Instagramといったソーシャルメディアはインターネットユーザーであれば誰でも持てるメディアです。ビジネス目的での利用も想定されており、自社のアカウントを作成してうまく活用することでホームページの集客数の増加が期待できます。配信する内容によってはユーザーの拡散による「バズ」も期待できますが、反対に事業内容とソーシャルメディアの相性が悪い場合はうまく広告として機能しない可能性があります。この手法の無料の方法と有料の方法を具体的にご紹介します。
無料の方法
ソーシャルメディアはアカウントを取得すれば好きな情報を投稿でき、事業内容やホームページへのリンクを記載するのも自由です。ソーシャルメディア内で他のユーザーとつながれば、投稿内容がそのまま宣伝になります。手軽に利用できますが、その一方で投稿を継続して行うことに手間がかかる点や大々的な宣伝効果は期待できないことが難点です。
有料の方法
Facebook・twitter・Instagramといった大手のソーシャルメディアは事業者向けにプロモーションサービスを展開しており、投入する費用に応じて同じソーシャルメディアを利用しているユーザーに向けた広告展開が可能です。個人の投稿では困難な規模の宣伝展開や露出頻度が実現できます。この手法をホームページの集客施策として利用している事業者も多いようです。
外部サイトからの集客
外部サイトからホームページへの流入ユーザーを増やす施策も存在します。文章やコンテンツを作成する力が事業者本人に備わっていれば無料で実践できる方法です。逆にそのようなスキルがない場合、やはりコストをかけて取り組んでいく必要性があります。無料と有料の実践方法をそれぞれご紹介します。
無料の方法
Web上の媒体に「プレスリリース」の形で新商品・新サービスの告知を行えば、無料で記事として掲載されます。他には公式サイト以外にも新たに事業内容や商品・サービスについて紹介する無料ブログを立ち上げて更新を行っていく手法やメールマガジンを配信する手法などもあります。いずれも無料で実践可能ですが、展開をするにあたって作業量や手間が増える点に関しては注意しなければなりません。
有料の方法
外部サイトで展開されているバナー広告・テキスト広告・メール広告といった広告枠は「純広告」と呼ばれており、有料で出稿することが可能です。手段の一つとして、複数の異なる媒体へ広告出稿を一括で専門業者に依頼できる「アドネットワーク」を利用する方法もあります。他には検索エンジンでSEO対策よりも有利な位置に広告表示できる「リスティング広告」も一般的ですし、ターゲットや予算を入力してバナーを設定すれば自動で広告配信を開始してくれる「DSP」の有料ツールを利用する事業者も増えてきています。
プラットフォームを活用した集客方法2選
ホームページは優秀な広告塔となりますが、一方で作成や更新に手間がかかる一面もあります。コストをかけてホームページの作成や集客に力を入れても期待している集客に結びつかなければ意味がありません。
この事態の対策を考えた人の多くはホームページ以外にも外部のプラットフォームを利用した集客に力を入れています。外部のプラットフォームはあらかじめ用意されたシステムに登録して利用することが可能で作業量を大幅に削減できますが、プラットフォームごとに設定されているルールやロイヤリティに注意しなければなりません。以下にプラットフォームを利用した集客例を2つご紹介します。
事業ジャンルに特化したプラットフォームの活用
Web上では無数のプラットフォームが展開されています。それぞれのプラットフォームで得意とする事業ジャンルが異なるため、どのプラットフォームを利用するかによってターゲットの顧客にリーチできる可能性が大きく変わってきます。
EC系プラットフォームとして代表的なサイトは「Amazon」や「楽天ショッピング」などが挙げられます。出店時はロイヤリティを支払う必要がありますが、いずれも大手ショッピングサイトとして多くのユーザーを保持しているため安定した集客が期待できます。
実店鋪を持つ飲食店の場合は「ぐるなび」「食べログ」「ホットペッパー」といったプラットフォームが有名です。他にも美容院・ヘアサロンを専門に取り扱うプラットフォームは活発的に展開されているなど、事業ジャンルに特化したプラットフォームは増えている傾向があります。可能な限り事業内容に関連したプラットフォームを利用することが集客の手助けになるといえます。
動画配信プラットフォームの活用
マーケティング業界にではWeb上で配信する動画の有用性が注目されています。とくに動画配信プラットフォームの活用は集客の方法としてメジャーになりつつあります。動画配信そのものが宣伝や集客につながるだけではなく、再生数上昇による収益も期待できるところが魅力です。以下では「YouTubeの活用による集客」と「自社の動画配信プラットフォームによる集客」についてそれぞれご紹介します。
Youtubeの活用
動画配信サイトの代表格である「YouTube」。近年では「YouTuber」と呼ばれる一般ユーザーが動画投稿をして再生数による収益をあげることに成功させていますが、個人事業主が利用するうえでも多くの可能性を秘めています。
配信する動画コンテンツが多くのユーザーの関心を惹きつけられれば実店鋪・ホームページ問わず集客につながることに加えて、動画そのものによる収益も期待できます。さらにユーザー向けに実装されているアナリティクス機能は商用目的としても優秀であり、顧客分析として利用している人もいます。さらにはホームページを持たず、あらゆるマーケティングをYouTubeのみで行う方法も存在します。
自社の動画配信プラットフォームの活用
YouTubeよりも収益効率がよい有料の動画配信プラットフォームに契約し、自社のホームページなどで動画コンテンツを配信する方法もあります。集客につながるのはYouTubeと同じですが、メリットとしてこちらの方が動画再生から期待できる収益が大きい点が挙げられます。
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事業のステージによって新規顧客開拓・リピーターの増加など集客の目的は変わるはずですし、実店舗の有無に至ってはそもそも考えなければいけない集客の定義が変わってきます。
実践する集客方法を選ぶ際は事業のステージに合った集客の目的や現在取り組んでいる事業に沿った集客の定義をきちんと明らかにしておくようにしましょう。