成功する企業が少なく、倒産する会社の方が多い現実の中、起業して成功するのは簡単なことではありません。
かたや、昔よりも起業しやすい環境であることも後押しとなり、起業したいな、と夢見ている人も多いことでしょう。
それでも一歩を踏み出しかねている人は、自分が起業してやっていけるかどうか、自信がないと感じているのではないでしょうか。
では、起業するのに向いている人、向いていない人はどんな人でしょうか。
ここでは、起業に必要な資質とはどんなものかを考えてみます。
起業に必要な資質その1 精神的なタフさ
まず、起業に必要な資質と言えばメンタルのタフさであると言えます。
特に、お金にまつわるタフさは必ず必要になります。
会社をやっていると、誰もが必ず資金繰りに苦しむ局面を経験します。
社長にはお金の悩みはずっとついてまわります。
今月の支払、来月の売上、売掛金の回収、借入の返済、融資の調達・・・こうしたやりくりをし続けなければなりません。
資金ショートを避けるためにあらゆる手段を講じて資金調達をするのが社長です。
このような局面では、精神的な強さがあるからこそ行動に移せます。
心が折れてしまったら、電話の一本すらもできません。
借金の支払を考えると夜も眠れない、というタイプの人に起業は向きません。
起業に必要な資質その2 柔軟性
インターネットが普及した現代は変化のスピードが速く、市場の変化もビジネスが廃れるのも、昔とは比べ物にならない速さです。
その変化に抗わず、自ら変化していける柔軟性が起業家には必要です。
自分のやり方にこだわること、新しいことにチャレンジしないこと、知らない世界を知ろうとしないこと、どれもビジネスの命取りになります。
老舗で100年以上続いているような和菓子屋さんがありますが、老舗は変わらないから生き延びているのではなく、時代に合わせて変化させるべきことと、変えてはいけないことを切り分けているから、長く生き残っているのです。
変化しないものは淘汰されます。
また、何か問題が起きたとき、自分の枠や価値観や常識では解決のすべが見つからないことが往々にしてあります。
そんなときにも、リスクに対応できる柔軟性が必要になります。
この2つが起業に必要な資質だと考えます。
裏を返せば、お金を持っているかどうかや、高い学歴は、あまり関係がないということです。
お金や高い学歴がなくても、タフで柔軟性があり、行動し続けることができる人は、起業に向いていると言えます。
反対に、心が折れやすく、自分の考えに固執し、変化を嫌い、行動しない人は、起業はやめておいた方がよいでしょう。