起業後、ビジネスがある程度軌道に乗るまでは、会社の資金繰りは厳しいものです。
起業時に資金調達はしたものの、事業を運営して、キャッシュをしっかり動かしていかなければ、会社の資金は減る一方です。
ここで重要なことは、本業のビジネスでの儲け以外の部分で、いかにキャッシュを増やすことができるか、借金をする資金調達ではなく、経営の工夫で資金を増やす方法を実践していくことが会社を健全化する一つの手法といえます。
それでは、借りる以外の資金を増やす方法を考えてみましょう。
コスト削減で節約
これは、一般人でも工夫できることですが、会社の活動に必要な経費を可能な限り抑えることです。
節電、事務用品の共有使用、ペーパーレスの導入など、ほんの少額だと思うことでも、従業員全員が取り組むことで、これまで普通に出ていったキャッシュを抑制することができます。
大企業と違い、中小企業の場合、比較的最初から徹底されていることが多いですが、完璧なコスト削減策などはありません。
必ず、まだ工夫の余地はあるはずです。
たかが1円、されど1円というくらいの徹底ぶりで、キャッシュを増やしましょう。
キャッシュの動かし方を変える
次は、本業のビジネスにも少し関わりますが、ちょっとしたキャッシュの動かし方を変える方法です。
1.前払金の導入
一つは、前払金の導入です。
本業のビジネスで扱う商品やサービスにもよりますが、取引先に対して、前払金を支払ってもらうことです。
これは、サービス会社などでよく採用されている方法で、手元の資金が一時的に増えるだけで、実際に資金が増えることとは異なりますが、着手金として一定比率の金額を入金してもらうことなどで、ビジネスを動かしながらでも、手元に一定のキャッシュが入ってくるため、会社の運営はやりやすくなります。
着手金などの導入については、顧客との交渉次第です。
2.出金時期をずらす
また、出金時期をずらすことで、手元にキャッシュを残すという方法もキャッシュを増やす方法です。
例えば、仕入先への支払期限を30日遅くするだけで、1か月分のキャッシュが手元に残ります。
これも一時的なものではありますが、こういった動くキャッシュを手元に多く置くことで、会社としての選択肢を増やしておくことも重要なビジネス戦略の一つです。
極端な例ではありますが、他人の資金を手元に多く持っておくことでビジネスをしている事例が銀行です。
多くのキャッシュを持ち、キャッシュを多く動かすことで、利益を生み出す。
中小企業が他社へ融資をするわけではありませんが、重要なことは、会社の運営を健全にすることです。
キャッシュをコントロールし、ビジネスを安定化させる
一時的であっても、手元のキャッシュを多く残しつつ、しっかりキャッシュを回すことは、会社の健全化にもなりますので、そういった観点で、キャッシュを手元で動かす方法を多く取り、本業のビジネスを安定化させるようにしていけば、会社の成長も見込めるのではないでしょうか。
そのような観点で、キャッシュをコントロールする方法を模索することを検討してみてください。