企業がビジネスを継続的に行っていくためには、ビジネスプランは必ず必要になります。
それはなぜなのでしょうか。
なぜ、ビジネスプランが必要なのか
ビジネスプランを考えるには、まず企業とは何か、誰のために存在しているものなのか、ということをしっかり認識しておくことが必要になります。
企業は、商品やサービスなどを通じて、お客様に役立つ存在になることが第一義であるとともに、経営によって得られた利益を、融資をしていただいている出資者に対して、きちんと還元していく責任があります。
また、事業を行う上では、社会の中から、人、モノ、カネを使わせてもらっていることから、私企業といえども、社会という公に対しても存在意義を示し、社会に対して貢献していかなければなりません。
このように、企業には社会的責任を全うする義務があるため、社会との約束を設定し、それを確実に果たす必要があります。
その社会との約束を説明した設計書が、いわゆるビジネスプランです。
したがって、ビジネスプランは、出資者や社会に対して、企業として存在し、事業を行っていく許可を得るための申請書のようなものです。
そのため、継続的に事業を行っていくためには、ビジネスプランはなくてはならないものです。
ビジネスプランがないとどうなるのか
中小企業や、起業したての経営者の中には、お金儲けのためのビジネスモデルは明確に打ち出しているものの、具体的なビジネスプランに落とし込めていないまま、事業を推し進めている事例が数多く見受けられます。
その多くは、起業家である経営者の独自ビジョンや、独創的なコンセプトを、直接的にビジネスとして具体化しているケースです。
事業のビジョンが、市場要求にマッチした場合、一時的に、ビジネスとして成功する可能性は十分に秘めています。
しかしながら、しっかりとしたビジネスプランがない状態では、事業の将来的な計画、事業収支、リスクマネジメントなどがきちんと整備、管理されておらず、セカンドアクションも明確でないため、持続的な成長性を見込むことが非常に難しくなります。
また、今のビジネスがうまくいっていたとしても、ビジネスプランが明確でない場合、将来的な事業の先行きが不透明であるため、取引先から取引を中断させられたり、従業員の退職が相次いだり、出資者から融資を継続してもらえなくなるなど、経営資源を使うことができなくなります。
その結果、今のビジネスでさえも悪化し、事業を継続できなくなります。
したがって、企業を存続させる経営資源をかき集めるためには、将来像を明確にしたビジネスプランが必要になるのです。