これから起業する人や、起業したばかりの企業の多くは、資金に余裕がない状態にあります。
それは、ベンチャー企業を立ち上げる気質の人は、事業を始める時点で、手元資金の大半を、起業資金につぎ込んでいるパターンが多いためです。
本来なら、たとえ手元に豊富な資金がある場合でも、最初はリスクを考慮して、ある程度小さい事業から着手し、軌道に乗れば、資金を追加投入していければいいのですが、手元資金に余裕があれば、その資金に相当するだけの事業規模を立ち上げようとしてしまいがちです。
勝負したくなるのが、起業家ですので、そこはある程度やむを得ません。
起業前・起業時に資金不足に陥りがち
また、その一方で、ほとんどの起業家には、最初から豊富な資金はありません。
そのため、起業前や起業時から資金不足に陥ることが多くなります。
しかし、企業が事業を継続するためには、キャッシュフローを回さなければならず、必然的にまとまった資金が必要となり、何らかの形で資金を調達してこなければなりません。
資金調達といえば、親族や身近な知り合いからの借入や、個人投資家からの融資、金融機関の融資などが思いつくかもしれませんが、近親者からの借り入れではそれほど多額な資金調達は望めませんし、個人投資家なんてなかなか出会うこともできません。
また、金融機関の融資は、信用がないと受けられないので、大変困難です。
そのため、起業のために準備された様々な制度や方法を駆使して、調達することが必要となりますので、資金調達の選択肢については、しっかりと知っておく必要があります。
資金調達の選択肢
1.日本政策金融公庫
上記方法以外の資金調達の選択肢としては、まず、日本政策金融公庫があります。
事業の実績がなくても、原則、無担保無保証で、しかも低金利で融資が受けられる可能性があり、起業される方には非常に魅力的な選択肢です。
2.信用保証協会の融資
そして、日本政策金融公庫と合わせて検討すべき調達方法が、信用保証協会の融資です。
こちらは、直接融資をするわけではありませんが、企業が金融機関から借り入れる時に保証人となって借りやすくサポートしてくれる制度です。
正確には、自治体が融資に必要な資金の一部を金融機関に預託する形で、金融機関が融資するという融資制度ですが、自治体ごとに内容が異なっていたり、信用保証協会の保証が必要になるなど、様々な手続きは必要となりますが、こちらも低金利で融資を受けることができます。
このように、起業時の資金調達には、一定の条件が設定されているものの、一般人が利用する方法とは別の融資制度などがありますので、よく調べたうえで、最大限活用できるように行動してください。