起業してある程度たち、それなりに売上が上がってくると、新たな悩みがでてきます。
それは、、、、
「これ以上、顧客が増えない」「いまの状況が頭打ち、、、」「同じ事を繰り返しているだけ、、、」
というような悩みです。
そこで多く方は、売上アップのセミナーに参加したり、新しいマーケティングの手法を学んでみたり、場合によっては、新分野の事業を立ち上げようといろいろな説明会に行ったりします。
でも、こういう悩みがあるときに、なにやら「新しい」テクニックなどを採用したとしても、おそらく成果はでません。それは、悩みの原因を解決することにならないからです。
というのも、本当の問題は、社長が目の前のことしか考えられていない状況を続けていることだからです。その状況を解決しない限り、場当たり的なテクニックを実行したとしても、またすぐに同じような悩みが産み出されてきます。
では、どうやったらその「状況」を解決できるのでしょうか?
自分でやらないようにする
自分でやらない、逆を返せば「人に任せる」状況を意図して作り出していくことを考えて実行するしかありません。
「任せる」という状況は、社内のスタッフに任せるのでも、外注化するのでもいいのですが、社長が自分でやらないということを率先して産み出していくことが必要です。
とにかく社長が冷静に考えることができる時間を産み出さない限り、最初にでてきたような悩みの根本解決はできません。
棚下ろす
それでは、とりあえず任せる先を見つければ良いのか、というとそういうわけでもありません。まずは、あなたの業務の中で何を任せてもいいのか、何はあなたが自分でやらないといけないかを判別しないことには始まりません。
ということは、「何をやっているのか?」を全部リストアップすることからスタートすることになります。
したがって、今回の結論は、
売上が伸び悩んでいる場合の解決策⇒「社長がやっていることを全てリストアップする」
ということになります。
これができれば、あとはそれを分類し、任せていくだけです。
リストアップの仕方
朝起きてから、寝るまでに何をしているのか、標準的な1日、毎週やること、月ごとに発生すること、年に数回だけやること、、、と様々あると思います。
いろいろ、「これはどうかな、、、」とか制限を加えずに、ひたすら、「あなたがやっていること」を書き出して、可視化するしかありません。もうただただ、書いていく。
そのやっていることは、サイズ感がバラバラになるかもしれません。15分で終わるものもあれば、正味半日はかかるというもの、、、、。これらが並列に並んでいると、なにか気持ち悪いかもしれませんが、最初の段階では、とりあえず書いてみることを優先した方がいいと思います。
次の段階では、出し切った後に、可視化された仕事のサイズ感をみて、あまりにもボリュームが大きい仕事が一つの仕事として書いてある場合には、1時間単位くらいに分解してみることが必要です。(人によっては30分単位くらいが良い場合もあります)
この「分解」作業によっては、これまで全部自分でやって半日かかったものが、「実際には、その2/3くらいは他の人がやってもよい作業だった」、というケースもでてきます。
つまり、リストアップしたら
仕事の中身を1時間で終わるサイズ感に分解しておく
ことになります。
仕事の特性と重みの評価
ここまで可視化されて、1時間くらいずつの仕事になったら、後は、その仕事の特性をあなたなりに評価することです。
基準はいくつか考えられますが、王道は、「緊急」「緊急でない」「重要」「重要でない」という二軸でやるケースが多いかもしれません。
仕事に「緊急でない」ものがあるのか? とか、「重要でない」仕事があるのか?と思われるかもしれませんが、可視化してみると結講あることに気がつくと思います。
で、この二軸でわけていくと、あなたの仕事の性格や、偏り具合がみえてくるはずです。
もうおわかりかと思いますが、社長が率先して時間を割くべき仕事は、「重要」かつ「緊急性のない」分野です。言い換えると、「将来のビジネスの命運を決定する戦略の意思決定」になります。
ここにきちんと時間をつかえていないことが、今回のスタートの悩みの根本原因ですから、今後継続的にビジネスを発展させていくために、いかにこの「重要」かつ「緊急でない」部分にあなたの時間を使い、能力を投じていくのかの策を練る必要があります。
なお、「重要」かつ「緊急」な仕事にも社長であるあなたが対応しなければいけないことがほとんどでしょう。でも、きちんと準備と対策を事前にビジネスに組み込むようにしておけば、こういう案件は減少していきます。
「重要」で「緊急」な仕事まみれな場合には、根本的に仕事のやり方をかえないことには、やがてクレームの嵐になってお客さんは離れていく結果がまっているでしょう。
是非、今後はあなたが社長としてやるべきことに時間を使える状況を生み出すようにしてください。
この作業は、普段の日常的な業務の中ではやりにくいですから、どこかいつもとは違う場所にこもってやるのがポイントになります。