せっかく目標をもって、独立したのに、「忙しい」が口癖のままで、仕事に追い立てられ、納期に追われている社長があります。
自分で仕事をコントロールしていこうという理想を掲げていたのに、仕事に追われる人生は大変です。ビジネス初心者の二十代ならいざ知らず、ある程度の経験を積んだならば、仕事を主体的に進め、時間に追われることなく時間をコントロールしていける存在になりたいものです。
自分が時間やスケジュールをコントロールできる仕事は、楽しいものです。一方で、追われる仕事は辛いですね。
いつも納期に追われてバタバタしている人
・他人に決められた納期を基準に、仕事をしているから
・納期が迫るまで仕事を始めない
たいていはこのどちらかか、両方が原因です。
粛々と仕事を進める人
・自分で仕事のスケジュールを組み立てている
・納期が迫る前に、先手を打っている
自然とこの行動がうてているといえます。
では、どうしてこの違いが何故生まれるのでしょうか?
仕事の進め方に違い
仕事を区分してみます。
○重要性の有無が一つ目の基準です。
・その仕事は重要か、重要でないか?
○緊急性の有無が二つ目の基準です。
・急ぎか、急ぎでないか?
○重要性と緊急性を組み合わせると四つに区分出来ます。さらに、それらの仕事に対して、取り組む順位を付けると、普通の人は次のようになります。
1、急ぎで、重要な仕事。
2、急ぎで、重要性の低い仕事。
3、急ぎでない重要な仕事。
4、急ぎでもなく、重要でもない仕事。
つまり、緊急度がたかいものを先にこなそうとします。
緊急性が高い仕事を先にやろうとする罠
根本的な解決のためには、3の『急ぎでない重要な仕事』を最初に持ってくるべきです。
もっというならば、1と2の仕事を極力減らすために、3の仕事にしっかり取り組むことが重要なのです。
重要な仕事を急いで行う愚行
・重要な仕事は、じっくりと腰を据えて取組むべきであって、 急いで対処すべきではありません。
当たり前だと思われるかもしれませんが、ご自分のここ1週間の仕事を振り返ってみると、「急に終わらせないといけない、重要な仕事」がいかに多いのかに気がつくはずです。
もちろん、急なトラブル等は、最優先で対応すべきです。
しかし、それも準備次第です。 そもそも、そうならないように先手を打つべきです。重要な仕事に急に取りかからないといけない状況を発生させない仕組みを、事前に構築しておく必要があります。
重要な仕事を急ぐタイミングまで持ち込むこと自体が間違えです。
取り組む順番が狂っている
いつも納期に追われてバタバタしている人は、「急ぎでない重要な仕事」に取り組めていないということです。
そのために、
1、急ぎで、重要な仕事。
2、重要性は低いが、急ぎの仕事。
に追われる人です。
先を見通せる仕組みができていないために、トラブルが発生しがちで、急ぎの仕事に追われます。そして、恐ろしいことに、急ぎの仕事を終えると、次の仕事に取り組みません。
ただ、納期守り、日々の仕事への支障が出にくく、多忙であるために、仕事ができているとの錯覚を抱いてしまいます。本人が自分の力不足に気付きません。これも大きな問題です。
取り組むための正しい流れとは
粛々と腰を据えて仕事を進める人は、
1、急ぎで、重要な仕事。
2、重要性は低いが、急ぎの仕事。
3、急ぎでない重要な仕事。
1と2をさっさと片付けて、3に取り組み続ける人です。
『急ぎでない重要な仕事』に継続して取り組んでいるので、1や2に費やす時間が極端に少なくなります。
もっと積極的に「経営者」としての役割に集中したいならば、1や2は従業員や外注に任せることができるようにするべきです。
1の「重要な仕事」はまだ最初のうちは、社長であるあなたが取り組む必要があります。しかし、2の「重要性の低い仕事」は、さっさと任せてしまう状況をつくりましょう。
社長が経営者として、本当に重要な仕事に充てる時間を産み出すことが、本質的な解決につながります。
本当に重要な仕事には、納期は無い
社長が取り組むべき、本当に重要な仕事とは、自社の近未来・未来を決めるための仕事です。いわゆる、戦略を決めることに、社長の時間をつかうべきです。
この仕事には、外部から与えられる納期はありません。
急ぎの仕事ばかりに追われていては、いつまでも仕事をあなたのコントロール下に置くことができません。いつもあたふたして、焦っている日々をおくることになります。
『急ぎでない重要な仕事』の時間を確保して、将来の利益を産み出すための好循環を手に入れてください。