売上と利益、どちらも大事なものですが、起業時はどちらを重視して経営をするべきなのでしょうか。
売上よりも利益重視? スタートアップ時の落とし穴
売上があっても利益がなければ会社は潤いませんし、場合によっては経費倒れになってしまいます。
売上が大きければ金融機関がどんどんお金を貸してくれたバブルな時代は過ぎ去り、いまは金融機関も利益率を重視します。
利益を上げることはとても大切なことです。
起業したばかりの社長は、売上を上げることばかり考えるよりも、利益を多く得ることを考えた方がよいのでしょうか。
実はスタートアップの会社に、それは必ずしも当てはまるとは言えません。
なぜなら、利益を大きく得られる仕事だけを選り好みするよりも、最初は利益が少なくても顧客との関係を作ることの方が大事だからです。
お客様がいなければ商売は成り立ちません。
ほとんどの会社がうまくいかなくなる理由は「販売不振」です。
つまり、「買ってくださるお客様がいない」のです。
逆に、買ってくださるお客様さえいれば、商売は成り立ちます。
その肝心のお客様とどのように出会えばよいのでしょうか。
どうすればお客様に買っていただけるのでしょうか。
よく考えてみてください。
お客様の目線で・・・利益以上に大切な信頼関係づくり
商売を始めたばかりの段階で、「利益にならない仕事はしない」と選り好みをしていると、お客様との出会いを無にしてしまうことになりますし、一度断ってしまうと、二度声がかかることは滅多にありません。
そのうちどこからも声がかからなくなってしまいます。
最初は利益が少なくても、喜んで仕事を請けてあなたの実力を発揮すれば、次もあなたのところに依頼がきますし、満足してくださったお客様は今度は別のお客様を紹介してくれるようになります。
こうしてお客様があなたの周りに集まってくるようになるのです。
もちろん、赤字を出してまで無理する必要はありませんし、起業したばかりだからと卑屈になる必要もまったくありません。
「正当な対価をいただくけれども、利益は追わない」というスタンスでよいのです。
ここで大切なのは、まずお客様との関係を作ることです。
いったん信頼関係ができれば、次にあなたがすべきことはお客様の欲しがっているものを用意することです。
新商品や新サービスを打ち出すたびに購入してくださるお客様や、必要なタイミングでいつもあなたから買ってくださるお客様が必ず現れます。
そうした信頼関係のあるお客様の数が多ければ多いほど、あなたの商売はうまくいきます。