起業家は、新しく事業に始める際、必ず何かしら成功するアイデアを描いています。
しかし、そのアイデアが、起業家の頭の中の構想段階では、ビジネスは成り立ちません。
起業家のアイデアを、顧客への販売という形で成立させて初めてビジネスが成り立つことになります。
この販売を成立させるまでのプロセスが、マーケティングであり、マーケティングの戦略がなければ、ビジネスはできないと言っていいほど、重要なものになります。
マーケティングとその役割
マーケティングというと、単なるセールスや販売促進のことだと思う人が多いと思いますが、正しくは、顧客に対し、製品やサービスの購入を促す活動のことを意味しています。
例えば、誰かが欲しい「何か」があるとします。
その場合、そのほしい「何か」は、いろんな企業から販売されており、選択肢はたくさんあります。
その選択肢の中から、自社が販売する「何か」に、顧客の購買意欲を沸かせて、購入してもらうように持ってくるのが、マーケティングの主な役割になります。
ただし、ここで間違えてはいけないのが、商品やサービスを売ることだけに着目した活動ではなく、商品やサービスを購入することによるお客様貢献や満足度を指標とした活動にすることが重要になります。
この観点が欠落したマーケティングでは、単に安さを追求したり、ニーズと合わない高機能搭載商品であったり、競合他社との比較に終始し、他社との差別化だけを強調した商品やサービスを打ち出した戦略となるため、言い換えると、押し売りのようなセールスとなります。
そのため、結果的に、顧客の購買意欲に結びつかないことになります。
重要なのは、ニーズに関する強みを打ち出すこと
そうならないためにも、顧客ニーズを最重要に考え、ニーズに直接的に関係する強みを打ちだすことです。
実際には、なかなか強みを見いだせない場合もありますが、その場合、他の観点から練り直し、お客様へ他の意味で貢献できる点や、納得してもらえる点を徹底的に分析し、絞り出しましょう。
これが、事業継続や事業拡大へのマーケティングにおいて、非常に重要なポイントとなります。
このマーケティングの徹底的な分析により、例えばターゲットの顧客層が絞られてしまったりすることもありますが、曖昧なターゲットで幅広い顧客層を狙うより、ターゲットの顧客を分ける、セグメンテーションという手法を使うことで、商品の価値を創出できれば、ビジネスとしては成功する可能性が広がります。
したがって、起業時、事業拡大時、新規参入時などは、特に、マーケティング戦略を十分に検討した上で、明確な貢献点を打ち出して、事業を開始することをオススメします。